月40時間のアイデア出し業務を90%削減。TikTok広告の台本制作をAIで仕組み化した5日間
WEB広告代理店 / 株式会社Canelle.
水谷様

ショート動画に特化した広告代理事業を展開する、株式会社Canelle.。
競争が激化するTikTok広告市場において、その成果を左右するのは、ユーザーの指を数秒で止める「冒頭」のクリエイティビティに他なりません。
同社でディレクターを務める水谷様は、この最も重要な冒頭台本の制作において、大きな課題を抱えていました。個人のセンスとひらめきに依存するアイデア出しに多くの時間を費やしながらも、そのプロセスは属人化。チーム全体の生産性を向上させる上での、大きなボトルネックとなっていました。
AIの可能性を感じつつも、自己流の活用では「クリエイティブな仕事には使えない」と諦めかけていたという水谷様。
そんな水谷様が、no Inc.の「業務AI化キャンプ」への参加を決意しました。
わずか5日間で、AIへの指示方法を根本から変革。これまで月40時間を費やしていた台本作成業務を90%以上削減する「一撃プロンプト」の開発に成功。属人化していたクリエイティブ業務を、チームの誰もが活用できる「仕組み」へと昇華させました。
今回は、ディレクターの水谷様にインタビューを実施。個人の“発想力”に頼っていたクリエイティブ業務を、いかにしてAIで仕組み化し、チーム全体の成果に繋げたのか。その具体的なプロセスと成功の要因について詳しくお話を伺いました。
課題 | 成果 |
---|---|
・冒頭台本のアイデア出しに月40時間も費やしていた ・業務プロセスが属人化し、チームのボトルネックに ・自己流のAI活用では成果が出ず、諦めていた | ・冒頭台本作成の工数を90%以上削減(月40時間→ほぼ0へ) ・「一撃プロンプト」による業務の仕組み化・標準化に成功 ・開発したプロンプトを横展開し、チーム全体の生産性が向上 |
目次
- 月40時間を費やす属人業務。「アイデアが0」から考えるプレッシャーとの戦い
- 「人間を超えるアウトプットが出た」。“お手本”を示すフューショットが全てを変えた
- 個人の成功をチームの資産へ。AIと共に、クリエイティブの質を追求していく
月40時間を費やす属人業務。「アイデアが0」から考えるプレッシャーとの戦い

ーー本日はありがとうございます。まず、キャンプに参加される前の状況について、より詳しくお聞かせいただけますでしょうか?
水谷様: こちらこそ、ありがとうございます。
僕は、TikTok広告で使われるショート動画のディレクターをしています。
特に重要なのが、動画の冒頭部分。ここでユーザーの心を掴めるかが、広告の成果を大きく左右します。
しかし、この冒頭のアイデア出しが本当に大変で…。
1本の動画のために2〜3時間、多い月では40時間もこの作業に費やしていました。
完全にアイデア勝負の属人化した業務で、常に「アイデアが0の状態から考えなければならない」というプレッシャーがありました。
ーー月40時間というと、1週間のうち丸1日分以上をアイデア出しに使っていた計算になりますね。
水谷様: そうなんです。チームの他のメンバーも同じ課題を抱えていて、会社としても大きなボトルネックでした。
良いアイデアが出ない日は、本当に苦しい。
クリエイティブな仕事のはずなのに、精神的に追い詰められていましたね。
ーーAIを使って解決しようとは考えましたか?
水谷様: はい、もちろん試しました。
ChatGPTに「台本を考えて」とお願いしてみるんです。
でも、返ってくるのは、どこかで見たような、ありきたりなフレーズばかり。
これでは、競争の激しいTikTok市場では全く通用しません。
何度か試すうちに、「ああ、やっぱりクリエイティブな仕事はAIには無理だ」「結局は人間が考えないとダメなんだ」と、完全に諦めていました。
今思えば、AIとの向き合い方が根本的に違ったんです。“考えながら”AIを使ったことがありませんでした。
ーーなぜ「業務AI化キャンプ」に参加しようと?
水谷様: 実際に業務をAI化するというリアル感です。
もう理論はいいから、この目の前の「台本が作れない」という課題を、具体的に解決したかった。
プロンプトの改善や応用技術まで、体系的に学べるカリキュラムにも魅力を感じました。
最初は「自分のクリエイティブな業務に、本当に応用できるのか?」という半信半疑の気持ちもありました。
しかし、Day2でプロンプトの「型」や「フューショット」という概念を学び、「ああ、自分の指示の出し方が、あまりにも稚拙だったんだ」と気づきました。
その瞬間に、諦めが「これならいけるかもしれない」という期待に変わりましたね。
「人間を超えるアウトプットが出た」。“お手本”を示すフューショットが全てを変えた

ーーキャンプに参加されて、最も大きな成果は何でしたか?
水谷様: 月40時間かかっていた冒頭台本の作成時間が、ほぼ0になったことです。
体感的には、90%以上の工数削減です。
開発した「一撃プロンプト」を実行すれば、数分で50個以上の質の高いアイデアが出てきます。
これまで2〜3時間かけて数個のアイデアを捻り出していたのが嘘のようです。
ーー素晴らしい変化ですね。何がそのブレークスルーのきっかけになったのでしょうか?
水谷様: 「答え方のフォーマットをAIに渡したら、アウトプットの質が爆上がりした瞬間」です。
特に「フューショット」という、AIにいくつか良いお手本を見せる手法は効果的でした。
これまでの私の指示は、「面白い台本を考えて」という、あまりにも曖昧なものでした。
そうではなく、「“絶対見て!”から始めるパターン」「“〇〇な理由”と問いかけるパターン」といった、過去に成功した台本の型を数個インプットするだけで、AIがその文脈や成功のニュアンスを完全に理解してくれたのです。
そして、出てきたアウトプットが、明らかに自分の思考の限界を超えていました。
「すごい…」と、思わず声が出ましたね。
「適切にAIに指示すれば、人間を超えるアウトプットが出てくる」と実感した、まさにブレークスルーの瞬間でした。
個人の成功をチームの資産へ。AIと共に、クリエイティブの質を追求していく

ーーその成果は、チームにどんな影響を与えていますか?
水谷様: 早速、僕が作ったプロンプトを他の編集者にも共有し始めています。
これまでアイデア出しに苦しんでいたメンバーも、このプロンプトを使えば、質の高い選択肢の中から最適なものを選ぶ、というクリエイティブな仕事に集中できる。
チーム全体の生産性が向上し始めているのを、肌で感じています。
僕一人の成功で終わらせず、チームの資産にできるのが嬉しいですね。
次のミーティングで、この仕組みを正式に共有し、会社全体の「型」にしていこうと話しています。
ーー最後に、このキャンプをどのような方におすすめしたいですか?
水谷様: 「AIに少しでも興味あるなら、ひとまず5日間この業務に参加してみて!感動が止まらないよ!」と伝えたいです。
特に、僕のようにクリエイティブな領域で、「アイデアは才能だ」と思い込み、一人で苦しんでいる人には最適だと思います。その悩みは、AIとの“対話”で解決できるかもしれません。
ーー今後の展望についてもお聞かせください。
水谷様: 今回作ったプロンプトは、他の案件にもどんどん横展開していきます。
AIがここまで来ていると知ってしまった以上、もう使わないという選択肢はありません。
これからは、冒頭だけでなく台本全体の構成、さらには動画の編集指示まで、AIと共に作り上げていきたい。
AIと共に、クリエイティブの質をさらに追求していこうと思います。
ーー水谷様、本日はありがとうございました。
担当者からのコメント
水谷様が今回、ご自身のコア業務であるクリエイティブな作業をAI化できた要因。 それは、「AIには無理だろう」という過去の思い込みを乗り越え、学んだことを素直に実践し、試行錯誤そのものを楽しんでくださったことに尽きます。特に「フューショット(お手本)」の価値を瞬時に理解し、ご自身の業務に落とし込んでいく姿は、まさに私たちが伝えたかった「AIとの共創」そのものでした。「アイデア出しのような、属人性の高い業務はAI化できない」もし、そうお考えでしたら、ぜひ一度、no Inc.にご相談ください。その固定観念を、チームの生産性を飛躍させる確かな仕組みに変えるお手伝いをいたします。 (担当:前田 翼)
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