業務AI化キャンプ月18時間のサポート業務を0へ。AI初心者を自走させる「対話型AI」を5日間で開発した話
某WEB広告代理店 / データアナリスト
さとはな様

WEB広告代理店の第一線で、データアナリストとして活躍するさとはな様。
さとはな様は、専門知識を要する広告タグの設定業務において、大きなジレンマを抱えていました。チームに欠かせない重要な業務でありながら、その作業は属人化。後進の育成もままならず、メンバーからの質問対応や設定代行に、多くの時間を費やしていました。
「このままでは、自分もチームも前に進めない」
AIの可能性に気づき、独学で情報を集めるも、実務への応用には至らない日々。そんな状況を打破すべく、彼女はno Inc.の「業務AI化キャンプ」の門を叩きました。
そこで彼女が手に入れたのは、単なる業務効率化のテクニックではありませんでした。AIとの向き合い方を根本から変革し、誰でも簡単に使える対話型の専用AI「Gems」を自ら開発。自身のサポート業務をほぼ0にしただけでなく、チーム全体の生産性を飛躍させる「仕組み」を、わずか5日間で構築しました。
今回は、データアナリストのさとはな様にインタビューを実施。属人化していた専門業務をいかにしてAIで仕組み化し、組織全体の成果に繋げたのか、その具体的なプロセスと成功の要因について詳しくお話を伺いました。
課題 | 成果 |
---|---|
・タグ設定のサポート業務に月18時間以上費やしていた ・メンバーのAI活用がうまく進まず、スキルが属人化 ・AI最新情報のインプット過多で、実務が変わらない | ・月18時間以上のサポート業務をほぼ0に ・対話型プロンプトを開発し、業務の仕組み化・標準化に成功 ・開発した仕組みを横展開し、チーム全体の生産性向上への道筋をつけた |
目次
- 「私がやるしかない…」属人化業務と、AIを使いこなせないチームへのジレンマ
- 「一撃プロンプト」から「対話型AI」へ。5日間で生み出した、チームを変える仕組み
- 個人の学びが組織を動かす。AIと共に、チーム全体の生産性を最大化する未来へ
「私がやるしかない…」属人化業務と、AIを使いこなせないチームへのジレンマ

ーー本日はありがとうございます。まず、キャンプに参加される前の状況について、より詳しくお聞かせください。
さとはな様: こちらこそ、ありがとうございます。
私は、WEB広告代理店でデータアナリストとして、広告効果を計測するためのタグ設定などを担当しています。
この作業は専門知識が必要で、どうしても業務が私に集中してしまいがちでした。
チームメンバーからの質問に答えたり、設定を代行したり…。
気づけば、月に18時間以上もこのサポート業務に時間を費やしていました。
本来やるべきチームのオペレーション設計やサービス開発の時間が、どんどん削られていく状況でした。
ーーまさに属人化が起きていたのですね。AIを使って、メンバー自身で解決してもらうことは難しかったのでしょうか?
さとはな様: はい、それが一番の悩みでした。
私自身はAIを日常的に使っていたので、「AIに聞けばできるよ」とメンバーに伝えていました。
ですが、これが全くうまくいかなかったんです。
AI初心者のメンバーでは、AIにうまく質問ができない。
その結果、見当違いな回答を信じて設定ミスをしてしまい、結局私が1からやり直す…という悪循環が起きていました。
「AIの使い方」そのものを教えることの難しさを痛感し、半ば諦めて「私がやるしかない」という状況に陥っていました。
ーーご自身でも情報収集はされていたのですよね。
さとはな様: はい、X(旧Twitter)などで最新のAI情報は常に追いかけていました。
でも、それはそれで別の悩みがありました。
次々と出てくる新しいツールに「これもすごい!」とブックマークは増える。
でも、実務は何も変わらない。
アンケートにも書きましたが、まさに「実務で使えない無限ループ」にハマっていました。
ーーなぜ「業務AI化キャンプ」に参加しようと?
さとはな様: 「5日間で確実に1つの業務をAI化する」という、実践的なゴール設定に惹かれました。
もう断片的な情報を追うのはやめて、体系的なスキルを身につけ、この課題を本気で解決したいと思ったんです。
最初は「なんとなく」しか書けなかったプロンプトも、Day2で構造的に設計する方法を学びました。
その緻密さに「ここまでやらないと、意図したものは出ないんだ」と衝撃を受けましたね。
この気づきが、私のAIへの向き合い方を根本から変えてくれました。
「一撃プロンプト」から「対話型AI」へ。5日間で生み出した、チームを変える仕組み

ーーキャンプに参加されて、最も大きな成果は何でしたか?
さとはな様: 月18時間以上かかっていたサポート業務を、ほぼ0にできたことです。
それを実現するために、チームの誰もが使える対話型の専用AI「Gems」を、この5日間で開発しました。
ーーGems、ですか?それはどのようなものでしょうか?
さとはな様: Geminiの「Gems」という機能を使って、私が作ったプロンプトを専用のチャットボットにしたものです。
これまでのAIとのやり取りでは、ユーザー側にある程度の知識が必要でした。
でも、このGemsは違います。
AIが「どの広告媒体のタグを設定しますか?」「目標はコンバージョンですか、クリックですか?」と、ユーザーに一つずつ質問をしてくれるんです。
ユーザーはそれに答えていくだけで、最終的に正確な設定方法が手に入る。
これなら、AI初心者でも迷うことなく自走できると考えました。
ーー素晴らしい仕組みですね。チームの方の反応はいかがでしたか?
さとはな様: 実は、この5日間の中で、プロトタイプを数人のチームメンバーに見てもらったんです。
その時の「これなら自分でもできそう」「質問に答えるだけでいいので迷わない」というポジティブな反応を見て、自信を持って「これは使える」と確信できました。
ーーまさに「AIの使い方を教える」のではなく、「AIが導いてくれる仕組みを作った」のですね。
さとはな様: まさにその通りです。
驚いたのは、私が良いと思っても、意外とチームでは使われないことがある、という講師からのアドバイスでした。
だからこそ、使う側の心理的ハードルを極限まで下げる「対話型」という形式にこだわりました。
この視点は、キャンプに参加しなければ得られなかったと思います。
個人の学びが組織を動かす。AIと共に、チーム全体の生産性を最大化する未来へ

ーー今回の成果は、さとはな様ご自身にどんな変化をもたらしましたか?
さとはな様: プロンプトを書くことに、圧倒的な自信がつきました。
以前は「なんとなく」だった指示が、今は「構造的」に設計できる。
この変化は大きいです。
その学びを社内で発信し始めたところ、思わぬ反響がありました。
役員からも注目され、社内勉強会での登壇を依頼されるようになったんです。
AI担当としての、新しいキャリアの可能性が見えてきました。
ーー他の参加者から受けた影響も大きかったと伺いました。
さとはな様: はい、それも大きな収穫です。
自分とは全く違う業界の方が、信じられないスピードで成長していく姿を間近で見られた。
その熱量が、私自身の「まだまだできることがある」というモチベーションになりました。
一人で学んでいたら、この刺激は絶対に得られなかったです。
ーー最後に、このキャンプをどのような方におすすめしたいですか?
さとはな様: 「毎日XのAI投稿をひたすらブックマークする(けど実務で使えない)無限ループから抜け出せるよ!」
と、過去の私と同じように感じている方に伝えたいです。
独学では決して得られない、本質的な価値がここにあります。
ーー今後の展望についてもお聞かせください。
さとはな様: 私のサポート時間が削減されるのは、ほんの始まりに過ぎません。
これまでタグ設定に多くの時間を費やしていた他のメンバーの時間も削減されるので、チーム全体の生産性は、私の削減時間の何倍にもなると見込んでいます。
この成功事例を機に、組織全体でAIをもっと使っていく流れができれば、インパクトはさらに大きなものになると確信しています。
ーーさとはな様、本日はありがとうございました。
担当者からのコメント
さとはな様の成功は、単なる個人のスキルアップではありません。 彼女は、自身の学びを「チームの課題解決」へと直結させ、それを「Gems」という誰もが使える“仕組み”にまで昇華させました。自分のためだけでなく、チームのために。 その視点があったからこそ、5日間という短期間で、組織にインパクトを与える本質的な成果を生み出されたのだと感じています。「AIスキルが属人化し、チームに広がらない」もし、そうお悩みのリーダーがいらっしゃれば、ぜひ一度、no Inc.にご相談ください。 個人の学びを、組織の力に変えるお手伝いをいたします。 (担当:前田 翼)
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